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私たちの生活に欠かせない「睡眠」。忙しい現代社会では、ついおろそかにされがちですが、実は睡眠こそが日々のパフォーマンスを左右する鍵を握っています。本コラムでは、睡眠が私たちにもたらす重要な役割について解説していきます。
私たちは、何のために眠るのでしょうか。睡眠中には「こころ」と「からだ」のメンテナンスが行われ、疲労回復やホルモンバランスの調整などが進みます。また、睡眠には、脳の情報整理・記憶の定着・不要情報の削除が行われます。つまり、日中に得た知識や経験を分類・整理し、必要な情報を長期記憶として定着させ、これにより、翌日の判断力や思考力、創造力が高まります。
つまり、睡眠は単なる休息ではなく翌日のパフォーマンスを整え、最高のコンディションで働くための「準備時間」と言えるのです。
睡眠は日中のパフォーマンスだけでなく、心の健康にも深く関係しています。
次に、睡眠とメンタルヘルスの関係について見ていきましょう。
OECD(経済協力開発機構)の調査によると、日本人の平均睡眠時間は加盟国の中でも最も短い水準にあります。この「慢性的な睡眠不足」は、個人の健康問題にとどまらず、労働生産性や企業経営にも大きな影響を与える社会的課題となっています。
海外の調査結果では、日本における睡眠不足がもたらす経済的損失は年間約15兆円にのぼると推定されています。睡眠不足は集中力や判断力の低下、感情の不安定化、職場内コミュニケーションの悪化を引き起こし、結果として業務品質の低下やミスの増加など、日常的なパフォーマンスに直接的な影響を及ぼします。
さらに、日本特有の長時間労働は従業員が十分な休息をとることを難しくし、慢性的な睡眠負債を助長しています。その結果として、生産性の低下だけでなく、メンタルヘルス不調の増加や健康経営推進の停滞といった組織全体への悪影響が懸念されています。
かつては「睡眠問題はメンタル不調の結果」と考えられていましたが、現在では睡眠とメンタルヘルスは互いに影響し合う関係であることが明らかになっています。Stanford大学の研究でも、「睡眠と気分(ムード)は双方向に関係している」ことが指摘されています。
実際に、不眠を抱える人はうつを発症するリスクが 約2.27倍に上ること、睡眠の質が低い人ほど抑うつ・不安スコアが高いことが報告されています。
睡眠障害は、神経伝達物質やホルモンのリズムを乱し、気分の安定を崩すことでメンタル不調を引き起こします。
また、睡眠は脳の修復と再生に不可欠であり、ニューロン(神経細胞)の再生バランスが崩れると、うつ病などのリスクが高まります。
さらに、睡眠不足が続くと、ストレスホルモン「コルチゾール」が慢性的に高い状態となり、身体的ストレス反応が持続します。1)2)。
1)Sleep loss results in an elevation of cortisol levels the next evening
2)Impact of sleep debt on metabolic and endocrine function
このように、睡眠問題に起因するメンタル不調は、休業者の発生やプレゼンティーイズム(出勤していても生産性が低下している状態)などを通じて、組織全体の労働生産性に大きな影響を与えます。
裏を返せば、良質な睡眠の確保は、従業員の心身の健康を守り、いきいきとした職場づくりの基盤となります。
そこで本記事では、企業の人事・労務担当者の皆さま、そして従業員の皆さまが今日から無理なく実践できる睡眠改善の方法をご紹介します。
ぜひ、従業員の皆様が、健康で活力あふれる職場づくりにお役立てください。
【睡眠に関する過去記事のご紹介】
・健康経営は睡眠改善から!睡眠不足が労働生産性の低下を招く3つの理由
・睡眠とメンタルヘルスの関係は?<前編>睡眠ガイドを読み解く
・睡眠とメンタルヘルスの関係は?<中編>良質な睡眠をとるための3つのポイント
【会社で行う従業員の睡眠改善対策に関する記事はこちら】
・睡眠とメンタルヘルスの関係は?<後編>職場で働く従業員の「睡眠=メンタルヘルス」改善

良質な睡眠をとるための第一歩は、十分な睡眠時間を確保することです。
「〇時間寝れば十分」という一律の基準はなく、年齢や体質、生活リズムによって最適な睡眠時間には個人差があります。 しかし、厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、64歳までの成人は少なくとも6時間以上の睡眠を確保することが望ましいとされています。
さらに、睡眠研究の国際的権威である米国・国立睡眠財団(National Sleep Foundation)は、働く世代(26〜64歳)に対し、7〜9時間の睡眠を推奨する一方で、6時間未満の睡眠は望ましくないとしています。
一方で、睡眠時間は長ければ長いほど良い、ということではありません。長時間の睡眠は、死亡率や心血管疾患発症などとの関連性が指摘されています。
そのため睡眠時間を考えるうえでは「社会人は6~9時間程度を目安として、自分に合った睡眠時間を確保すること」が、健康維持と日中のパフォーマンスを支える重要なポイントといえます。
睡眠において大切なのは、「何時間眠ったか」という時間の長さだけではありません。朝起きたときに「よく眠れた」「すっきり目覚められた」と感じられる睡眠休養感も重要です。睡眠休養感とは、起床時に心身がリフレッシュされ、「ぐっすり眠れた」と満足できる状態を指します。
この心地よい目覚めを得るためには、十分な睡眠時間を確保することに加え、“睡眠の質”を高めることが欠かせません。
そもそも「質の良い睡眠」とは、どのような状態を指すのでしょうか。
単に長く眠ることではなく、眠りの深さと回復度がしっかり確保されていることが重要です。 具体的には、次のような状態が得られているとき、質の高い睡眠がとれているといえるでしょう。
途中で何度も目が覚めることなく、深く連続した睡眠がとれる
朝すっきりと目覚め、目覚めてから活動がスムーズに始められる
寝床についてから過度な時間をかけずに入眠できる
睡眠によって体力や気力が十分に回復し、日中過度な疲労感や 眠気が生じず、活動的でいられる
「ぐっすり眠れた」「疲れが取れた」と感じる主観的な満足感がある
そこで次に、良い睡眠をとるための第二のポイントである、「睡眠の質を高めるための具体的な方法」について、詳しくご紹介します。
カフェインの摂取後は脳が覚醒状態になり、集中力や注意力が高まります。一方で個人差はありますが、カフェインは約5時間を経過しても体内には半分が残存するため、夕方以降に摂取すると入眠を妨げたり、睡眠を浅くして、睡眠の質を悪くする原因になることがあります。具体的には、
・眠りにつくまでの時間が長くなる
・深い睡眠が減少する
・夜中に目が覚めやすくなる
といった影響があります。目安としてコーヒーを飲むのは15時まで、カフェインを含むお茶類(緑茶、ウーロン茶等)も夕食後以降は控えましょう。
【飲料別カフェイン含有量】
日常的に口にする飲み物には、思っている以上に多くのカフェインが含まれています。健康によいイメージのある緑茶も、実はカフェインを多く含むため、夕方以降にたくさん飲むのは控えめにするのがおすすめです。以下に、主な飲料ごとのカフェイン量の目安をまとめました。なお、1日のカフェイン摂取量の上限は400㎎程度とされています。
※商品によって含有量は異なりますので、参考としてご覧ください。
| 飲料の種類 | 100mlあたりのカフェイン量 | 一般的な量 | 総カフェイン量 |
|---|---|---|---|
| コーヒー | 約60mg | トールサイズ(350ml) | 約210mg |
| 紅茶 | 約30mg | ペットボトル1本分(500ml) | 約150mg |
| エナジードリンク | 約40㎎ ※商品によって異なる |
350ml缶 | 約140mg |
| 緑茶 | 約20㎎ | ペットボトル1本分(600ml) | 約120mg |
良質な睡眠を得るためには、就寝前の過ごし方も大切なポイントです。次のような習慣を取り入れることで、心身を自然に眠りへと導くことができます。
・就寝の少なくとも30分前にはスマートフォンやパソコンの使用をやめる
・SNSや通知をオフにする
・リラックスできる音楽を聴く
・軽いストレッチや深呼吸を行う
・部屋の灯りを暖色系にして、徐々に暗くする
特に注意したいのが、寝る前のスマートフォン使用です。つい寝る直前まで画面を見てしまう方も多いと思いますが、スマートフォンやパソコンのブルーライトは「睡眠を促すホルモン(メラトニン)」の分泌を抑え、脳を昼間の状態と勘違いさせてしまうため、睡眠の質を下げる原因になります。
理想は就寝の1〜2時間前にはスマートフォンの使用を終えることですが、 難しい場合はまず「30分前」からでも構いません。その際も、刺激の強い動画やSNSの閲覧を避け、通知をオフにするなどの工夫をしましょう。また、「夜間モード(ナイトモード)」を活用して画面を暗めに設定するのも効果的です。
さらに、軽いストレッチには、心身をリラックスさせる副交感神経を活性化し、睡眠や気分に関わるホルモンの分泌を促す効果があります。深呼吸を組み合わせることで、より自然に眠りにつきやすくなります。
一方で、寝る前の激しい運動は交感神経を刺激してしまい、寝つきを悪くするため、控えるようにしましょう。
「お酒を飲むと寝つきがよくなる」と聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。確かに、お酒には一時的に眠気を感じさせる作用がありますが、実際には深い眠りを減らし、睡眠の質を下げてしまいます。その結果、夜中に目が覚める「中途覚醒」が増え、かえって疲れが取れにくくなることがあります。
また、寝酒の習慣を続けると、次第に同じ量では眠りにくくなり、「お酒がないと眠れない」「もっと飲まないと眠れない」といった状態に陥りやすくなります。
このような理由から、寝酒は危険と言えるのです。
良い睡眠をとるために欠かせないポイントの3つ目は、「睡眠のリズム」です。睡眠のリズムとは、体内時計がコントロールする、約24時間周期の「睡眠」と「覚醒」の繰り返しのことです。この睡眠リズムが整うことで、体内時計も適切に働き、結果として睡眠の質が高まります。そして、心身の健康維持や生活習慣病の予防、さらには日中のパフォーマンス向上につながるのです。
【睡眠のリズムを整えるためのポイント】
・日光浴をする
・起床時刻を一定にする
・平日と週末の「睡眠リズムのズレ」に注意する
睡眠のリズムを整えるには、「体内時計をリセットすること」が重要です。そこでそれぞれのポイントについて、詳しくご説明します。
日光を浴びることで体内時計がリセットされ、睡眠に関与するセロトニンおよびメラトニンとよばれる睡眠にかかわる物質の分泌リズムが整います。その結果、夜間の睡眠の質が向上し、睡眠リズムの安定につながります。
特に起床後1時間以内に自然光を浴びることが効果的であり、曇天時や窓越しの光でも一定の効果が得られます。 加えて、日光浴には気分の安定化やストレス軽減といった心理的な効果も期待できます。
起きる時間が日によってバラバラだと、体内時計がうまくリセットされず、夜の眠気のタイミングやホルモン分泌のリズムが乱れてしまいます。その結果、睡眠の質が下がったり、日中の集中力やパフォーマンスにも影響が出ることがあります。少し夜ふかしをしてしまった日でも、翌朝はできるだけいつも通りの時間に起きるのがポイントです。そうすると、その日の午後から夜にかけて自然な眠気が訪れます。眠気が強いときは、20分ほどの軽い昼寝をとるか、夜早めに就寝して、リズムを整えるとよいでしょう。
読者の皆様は、休日に寝だめをすることはあるでしょうか。休日にいつもより長く寝ることは、一時的な疲労回復には一定の効果があるとされていますが、睡眠自体を貯めることはできません。むしろ平日と休日の睡眠時間帯のズレが大きくなると、睡眠の質が低下し、日中の強い眠気やパフォーマンス低下につながります。また寝だめによって体内時計が乱れ、週明けの朝に起きるのがつらくなったり、生活リズムや精神的健康にも悪影響を及ぼします。
ここで、大切な概念が「ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)」と「睡眠中央時間」です。
ソーシャルジェットラグ(社会的時差ぼけ)
ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)とは、社会的スケジュール(仕事・学校など)と個人の生体リズム(体内時計)のズレを指します。
たとえば、平日は早起き・早寝を強いられるのに対し、休日は遅寝・遅起きになってしまう。このズレが大きいほど、週明けの倦怠感や集中力の低下、生活習慣病のリスク上昇など、心身への悪影響が起こりやすくなります。
睡眠中央時間
社会的時差ぼけ(ソーシャル・ジェットラグ)は、休日と平日の「睡眠中央時間」の差をもとに計算します。「睡眠中央時間」とは、就寝時刻と起床時刻のちょうど真ん中の時間のことです。
たとえば次のように考えます。
・平日:0時に就寝し、6時に起床 → 睡眠中央時間は「3時」
・休日A:0時に就寝し、8時に起床 → 睡眠中央時間は「4時」
・休日B:1時に就寝し、9時に起床 → 睡眠中央時間は「5時」
この「中央時間の差」が2時間以上になると要注意です。研究では、差が大きくなるほど肥満やメタボリックシンドローム、うつ状態、記憶力の低下、免疫機能の低下など、さまざまな心身の不調と関連することが分かっています。
たとえば、平日と休日Aの差は1時間、平日と休日Bの差は2時間。休日Bまではギリギリ許容範囲ですが、これ以上ずれると心身のリズムが乱れ、不調のリスクが高まるとされています。

例えば、ソーシャル・ジェットラグが大きい人ほど抑うつ傾向が強く3)、肥満のリスクが有意に高いことが分かっています。4)
3)Social jetlag and depressive symptoms among young people: a systematic review and meta-analysis
4)Associations between social jetlag trajectories and body mass index among young adults

これまで、良い睡眠をとるための実践ポイントを詳しくご紹介してきました。もちろん、すべてを一度に完璧に実践する必要はありません。できそうなところから少しずつ取り入れることで、無理なく睡眠習慣を整えることができます。
また、人事・労務担当者の皆さまには、従業員の睡眠問題を「個人の問題」として片づけず、組織の健康経営を支える重要な要素として捉えていただきたいと思います。
本記事の内容を、社内イントラネットや健康だよりなどを通じて共有し、社員一人ひとりが自分の睡眠を見直すきっかけとしてご活用ください。
深いノンレム睡眠で情報整理・記憶定着が進み、判断力や創造性が高まるため、睡眠は単なる休息ではなく“最高のコンディションづくり”の準備時間である。
慢性的な睡眠不足は集中力・判断力・感情の安定を損ない、業務品質やコミュニケーション低下、長時間労働による睡眠負債の蓄積を通じて、経営上の課題となっている。
研究では、不眠者のうつ発症リスクが上昇し、睡眠の質の低下は抑うつ・不安のスコア悪化と関連していることが分かっており、職場の休業・プレゼンティーイズムにも直結する。
就寝6〜8時間前以降のカフェインを控え、就寝前はスマホ・PCの操作を控え、照明を暖色・減光、軽いストレッチ+深呼吸を行い、寝酒は避けるのが有効。
起床後1時間以内に日光を浴び、起床時刻を一定にするように心掛ける。平日と休日の睡眠中央時刻の差は2時間未満に保つと、週明けの不調や生活習慣病リスクを抑えることができる。
STRESCOPE(ストレスコープ)サービスは主に以下の特徴があります。
現状・課題の可視化:
表面的な結果だけでは見えない、組織の深層にある課題をデータに基づいて可視化します。
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