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衛生委員会

衛生委員会を健康経営に活かす<前編>~法定義務を超えた活用で企業価値を向上させる~

「やらされ委員会」からの脱却|衛生委員会で健康経営を進めるには?

近年、「健康経営」は企業経営の重要なキーワードとして定着しつつあります。これは、従業員の健康を経営的な視点から戦略的に捉え、組織全体の生産性向上や持続的な成長に繋げる取り組みです。経済産業省が推進する健康経営優良法人認定制度も年々注目度を増し、多くの企業が従業員の健康管理を経営戦略の一環として捉えるようになりました。

健康経営を進める上で、労働安全衛生法に基づく「衛生委員会」は重要な役割を担うはずです。しかし、多くの企業では形式的な運営に留まっているのが現状ではないでしょうか。本来、従業員の健康について会社と従業員が対話する貴重な機会であるにもかかわらず、月1回の開催義務を果たすだけの「やらされ感」のある委員会になり、せっかくの場を十分に活用できていない企業も少なくありません。

しかし、この衛生委員会を戦略的に活用することで、健康経営の主軸として機能させることが可能です。このコラムでは、人事労務担当者の皆様に向けて、衛生委員会を健康経営に活かすための具体的な方法を【前編】と【後編】に分けてご紹介します。
本記事【前編】では、よくある衛生委員会の課題と、その基本的な対策を詳しくご説明します。続く【後編】では、定期健康診断やストレスチェックの活用方法など、より具体的な活用例をご紹介する予定です。

これから衛生委員会を立ち上げるご担当者様から、健康経営にご関心のあるご担当者様まで、ぜひこの記事をお読みいただき、日々の衛生委員会の運用にお役立ていただければ幸いです。

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衛生委員会の基本的な役割と現状の課題

法定義務としての衛生委員会

労働安全衛生法第18条により、常時50人以上の労働者を使用する事業場では、衛生委員会を設置して、月に1回以上開催することが義務付けられています。
衛生委員会では、従業員の健康に関する以下の事項について、調査・審議を行います。

・労働者の健康障害の防止及び健康の保持増進に関すること
・労働者の健康管理に関すること
・健康診断、面接指導等に関すること
・労働者の精神的健康の保持増進に関すること
・衛生教育に関すること

この中には、年に1回の実施が法令で義務付けられている定期健康診断やストレスチェックのほか、従業員の過重労働の発生状況など、心身の健康に関わる多岐にわたる内容が含まれています。
このように衛生委員会は、会社と従業員が健康の保持増進について直接対話する貴重な機会です。従業員の健康や職場環境の課題を「現場の声」として吸い上げ、具体的な改善策を検討・実施できる場として、健康経営の基盤となり得る重要な仕組みと言えるでしょう。

衛生委員会の現状と課題

しかし実際には多くの企業で、「衛生委員会が十分に活用されていない」という意見がよく聞かれます。それには、主に次のような理由が考えられます。

参加者の意識や知識が不足している

・メンバーが「やらされ感」を持っており、積極的な発言や提案が少ない。
・衛生委員会の議題や進め方に関する知識が不足していることで、テーマが尽き、議題が固定化しやすい。
・一部の人しか発言せず、若手や一般社員が意見を出しにくい雰囲気がある。

形式的な運営にとどまっている

・労働者代表の選出が形式的になりがちである。
・法律で定められている最低限の義務を満たすことが目的となり、実質的な議論が行われていない。
・内容が「報告会」にとどまり、活発な意見交換や課題解決の議論が行われない。
・健康診断結果や長時間労働の実態などのデータを持っていながら、それを分析・活用する視点が不足している。

継続性がない

・単発的な議論に終わってしまい、PDCAサイクルが回らない。
・前回の決定事項のフォローアップが不十分で、次に活かすことができていない。
・会議で決めたことが実施されず、翌月も同じ話題を繰り返す。誰が何をいつまでにやるかが不明確なままになる。

経営層や現場との連携が弱い

・経営層が積極的に関与せず、かつ現場の意見も反映されにくいため、委員会での決定事項が現場に浸透しづらい。

このような理由から、衛生委員会の機能が十分に活かしきれていないケースは珍しくありません。そこで、衛生委員会を最大限に活用し、企業の健康経営に繋げるための具体的な方法を、人事労務担当者の皆様にご紹介します。

衛生委員会を健康経営に活かす方法

人事労務担当者が衛生委員会と現場の橋渡し役となる

衛生委員会と人事労務担当者は、密に連携しながら職場の健康・安全管理を推進する関係にあります。
多くの企業では、人事・総務担当者が衛生管理者の資格を取得し、衛生委員会の一員として運営を担っています。
人事労務担当者は、衛生委員会の一員として、その決定事項を社内制度や現場での運用に落とし込む役割を担うことが求められています。人事労務担当者が衛生委員会と現場のハブとなり会社の安全衛生推進活動を行うことで、衛生委員会と現場の距離が近くなり、従業員の衛生委員会への関心や意識も高まることが期待されています。

労働者代表の選出方法を工夫する

労働者代表は、原則として労働者の過半数で組織される労働組合の推薦により選出されます。ただし、労働組合が存在しない場合は、全従業員を対象とした選挙、挙手、投票などの民主的な手続きを通じて選出し、その結果に基づいて代表者を決定します。
適切な労働者代表の選出には、①透明性の確保、②公平性への配慮、③定期的な改選という3つの要素が重要です。

①透明性の確保
選出の必要性や手続きをすべての労働者に丁寧に説明し、選出方法・結果・経緯を記録として残すことで、透明性の高い体制を整えることが重要です。

②公平性への配慮
労働者代表を選出する際には、特定の部署や職種に偏ることなく、できるだけ多様な部門や職種からバランスよく人選を行うことが望まれます。こうした配慮により、職場全体の幅広い意見や課題を公平に反映することが可能になります。

③定期的な改選
さらに、同じ人物が長期間担当し続けることによる役割の固定化や形骸化を防ぐためにも、労働者代表は定期的に改選することが推奨されます。さまざまな従業員が衛生委員会の活動に関与できる機会を設けることで、組織全体の活性化や参加意識の向上にもつながっていくのです。

衛生管理者が中心となり、安全衛生に関する知識を習得する

衛生委員会に関する悩みとしてよく聞かれるのが、「毎月の定例報告が中心となり、何を議題にすればよいか分からない」という声です。
この背景には、担当者の安全衛生に関する知識不足や、衛生委員会で扱うべきテーマへの理解不足が一因として挙げられます。

このような状況を改善する鍵となるのが、衛生管理者の主体的な関与です。衛生委員会の中心的な役割を担う衛生管理者が、安全衛生に関する最新の情報や法改正の動向、他社の事例などを積極的に学ぶことで、現場における課題の本質を捉えやすくなります。そして、その知見をもとに具体的かつ効果的な改善策を提案することで、委員会内での建設的な意見交換を促すことができます。

衛生管理者自身が学び続ける姿勢を見せ、積極的に議論をリードすることで、他のメンバーも刺激を受けます。その結果、委員会全体が「報告を聞くだけの場」から「皆で考え、改善につなげる場」へと進化し、安全衛生に関する知識を互いに学び合う風土が生まれていくでしょう。

年間スケジュールを立て、PDCAサイクルを回す

年間の目標やスケジュールを明確にすることで、衛生委員会の活動はより計画的かつ継続的に進められるようになります。これにより、単発で終わってしまうような議論に留まらず、継続的なテーマの深掘りや振り返りを通じて、実効性のある取り組みが可能になります。

また、年間スケジュールを立てることには、議題の偏りを防ぎ、健康課題をバランスよく取り上げられるというメリットもあります。たとえば、花粉症や熱中症、インフルエンザといった季節性のある健康問題や、定期健康診断、ストレスチェックなどの年間イベントに合わせて計画を立てることで、メンタルヘルスとフィジカルヘルスの双方をバランスよくカバーすることができます。その結果、委員会で扱うべき議題に困ることも少なくなるでしょう。

さらに重要なのは、スケジュールを「立てて終わり」にしないことです。策定した年間計画に基づき、実施・評価・改善のサイクル、すなわちPDCAサイクルを継続的に回していくことが、委員会活動の質を高めるうえで不可欠です。

<参考>衛生委員会でのPDCAサイクルの回し方

Plan(計画)
年間の健康経営計画を策定し、具体的な目標値【健康診断受診率、特定保健指導実施率、ストレスチェックで高ストレスと判定された者(メンタルヘルス不調のリスクが高い従業員)の割合など】を設定します。


Do(実行)
計画に基づいて具体的な施策を実行し、進捗状況を定期的に確認します。


Check(評価)
設定した指標に基づいて効果測定を行い、施策の有効性を検証します。


Action(改善)
評価結果を基に、次期の計画に反映させる改善策を検討します。


このように、「計画 → 実行 → 振り返り → 改善」という流れ(=PDCAサイクル)を繰り返すことで、各施策がやりっぱなしになることなく、少しずつ効果が現れてきます。たとえば、労働災害が起きなくなったり、メンタル不調の人が減ったりといった成果が期待できます。

そして、衛生委員会の取り組みが成果を上げ、それが社内全体に知られるようになると、委員会の活動や安全衛生への意識が高まり、職場全体にその姿勢が根付いていきます。この積み重ねが、やがて「安全と健康を大切にする企業文化」につながっていくのです。

経営層との連携を強化する

衛生委員会で決定された内容を、社内制度や現場の運用に確実に反映させていくためには、経営層の理解と協力が欠かせません。衛生委員会は、会社と従業員が直接対話できる数少ない場であり、経営層にとっては現場の“生の声”を直接聞ける貴重な機会でもあります。
経営層が従業員の健康課題を「経営の重要テーマ」として捉えることで、トップ自らが安全衛生の重要性を発信し、会社全体の意識改革を促す大きな原動力となります。実際、こうした考えから、社長自らが衛生委員会に出席している企業も見られます。

ただし、社長が委員会に参加する場合は、議決権を持つ立場としてではなく、オブザーバー(意見は述べるが議決には加わらない立場)としての出席が望ましいとされています。この点については、委員会の中立性を保つためにも留意が必要です。

まとめ

衛生委員会の現状と課題:

  • 法定義務として月1回開催が義務付けられているが、多くの企業では形式的な運営にとどまり、参加者の意識不足や継続性の欠如により十分活用されていないといった現状がある。

【衛生委員会を有効活用するために】
衛生管理者が衛生委員会と現場をつなぐ:

  • 衛生管理者を兼任することが多い人事労務担当者が、衛生委員会と現場をつなぐハブとなり、決定事項を社内制度や現場運用に落とし込む重要な役割を担う。

労働者代表の選出方法の改善:

  • 特定部署に偏らず多様な部門からバランスよく選出し、定期的に改選することで組織全体の参加意識向上と活性化を図る。

衛生管理者の知識習得:

  • 安全衛生に関する最新情報や法改正動向を学び、現場課題の本質を捉えて具体的な改善策を提案し、委員会の議論をリードする。

年間スケジュールとPDCAサイクル:

  • 計画的な年間スケジュールを策定し、季節性の健康問題や年間イベントをバランスよく取り上げながら、継続的に計画→実行→評価→改善のサイクルを回す。

経営層との連携強化:

  • 経営層が従業員の健康課題を経営の重要テーマとして捉え、トップ自らが安全衛生の重要性を発信することで、会社全体の意識改革を促進する。

 

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衛生委員会は、職場環境をより良くするために会社と従業員が直接対話できる貴重な場です。しかし実際には、「どのように対話を進めればよいか分からない」「議論のきっかけが見つからない」といったお悩みをお持ちの方も少なくありません。
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